リスティング広告の費用は?【相場・費用の決め方も解説】
本記事は、
「リスティング広告の費用が気になる・・・」
「リスティング広告をやってみたいけど効果が良いか不安・・・」
という不安やお悩みを持つ方向けの記事です。
目次
リスティング広告の費用はいくら?
リスティング広告の費用は1回クリックされたら費用が発生するクリック課金モデルとなり、月の広告予算は1,000円〜100万以上など自由に設定が可能です。
一般的なリスティング広告の予算の決め方は、費用対効果が合う範囲で毎月のリスティング広告の費用を決めることが一般的です。
また、出稿方法は2つあり、自社で広告出稿する方法と広告代理店などの外部に依頼する方法の2つがあり、それぞれで費用が変わります。
広告代理店に依頼する場合
初期費用(数万) + 広告費 + 広告費の10〜20%(手数料)
料金体系は広告費に広告代理店の手数料が加わるケースが多く、広告費の20%が業界相場となり、広告代理店によっては初期費用が1万〜10万程発生する場合もあります。
※初期費用30,000円・手数料20%の場合
また、手数料が変動制ではく、固定費用制の広告代理店もありますが、固定費用制だとしても広告予算規模が大きくなるにつれて、固定の手数料も増加するパターンが一般的です。
広告代理店に依頼する場合はリスティング広告で成果を上げるための戦略立案から実務まで依頼することができますが、広告代理店に依頼する場合は、全ての広告代理店が優秀なわけではないので、リスティング広告会社の選び方を把握した上で依頼する広告代理店を選びましょう。
自社運用の場合
広告費用のみが料金として発生
広告代理店に依頼すると手数料が発生しますが、自社運用の場合は、広告費用のみとなります。その代わりに初期設定や日々の運用改善などの作業を自社で実施する必要があるため作業時間の確保が必要になります。
GoogleやYahoo!の担当者が電話やメールでサポートしてくれることもありますが、サポートレベルは高くはないため、成果を上げるための手厚いサポートを受けることは難しいのが実情です。
リスティング広告を学ぶという目的や既に知見がある場合は、自社運用も選択肢として考えられますが、リスティング広告の運用経験がなく時間も確保できない場合は、効果を最大化することは難しいと考えられるため、外部のプロに依頼することも一つの選択肢と考えられます。
リスティング広告の作業内容
自社で運用するか外注するか判断に迷う場合はリスティング広告の作業内容を把握し、自社で運用できそうか判断するとよいでしょう。
成果を出していきたい場合、初期設計をしっかり考えた上で出稿後の日々の運用調整も実施する必要があるため、リスティング広告の運用に割く時間の確保が必要になります。以下作業内容例となります。
初期設計作業内容
・アカウント設計
・キーワード選定
・アカウント構成設計
・広告文作成
・入稿
出稿後作業内容
・予算コントロール
・入札単価調整
・除外設定
・A/Bテスト (広告文・LP)
・分析解析
・改善策の立案実行
リスティング広告の費用の決め方は?
リスティング広告はクリック課金モデルのため、毎月決まった費用が発生するわけではありません。そのため、費用を決めるためにも、想定値を算出し、リスティング広告の費用感をイメージしましょう。
根拠なしに、月100万円と予算決めても、コンバージョンが取れる見込みのキーワードは、検索ボリュームが少なく100万円も使えない場合もあります。
反対に月10万円の予算を確保しても検索ボリュームが多くもっと広告費用を投下すれば成果最大化が行えるケースもあるので、ある程度結果を想定した上で予算を確保することをオススメします。
具体的にリスティング広告の結果を予想する手順
❏手順
目標CPAを決める
↓
キーワードの検索ボリュームを確認
↓
想定クリック単価を調べる
↓
想定値を計算
それぞれ実施する理由
目標CPA
目標CPAを決めることで、赤字にならない範囲の1件あたりのコンバージョン獲得に投下して良い費用が明確になるため、リスティング広告の想定値を算出した際にリスティング広告は費用対効果が合いそうか判断できます。
キーワードの検索ボリューム
出稿予定のキーワードの検索ボリュームを知ることで見込みコンバージョン数が想定できます。特定のキーワードを検索しているユーザーの数に上限があるため、リスティング広告ではキーワードの検索ボリュームに伴い、広告出稿できる量にも上限が存在します。
想定クリック単価
リスティング広告は、キーワードによってクリック単価が変わる仕組みのため、出稿予定のキーワードの想定クリック単価を知ることで現実味のあるリスティング広告の想定値を算出できます。
想定値を算出
リスティング広告の結果を想定値を算出することで、費用対効果や見込みコンバージョンを把握できている現実味のある予算を決めることができます。
広告代理店に依頼すれば想定値(シミュレーション)を出してくれますが、自分で算出できると広告代理店の提出を待たずに、すぐに判断できるようになるためオススメです。
目標CPAの決め方
CPAとは1件コンバージョンを獲得するために使用した広告費用です。目標CPAの決め方はビジネスモデルによって様々ですが、大きく2パターンあり、インターネット上で完結するビジネスモデルか、インターネット上だけでは完結しないビジネスモデルかの2パターンで目標CPAの決め方が変わります。※ビジネスモデルによって調整が必要です。
インターネット上で完結するビジネスモデルの例
総合通販、単品通販などのビジネス。 インターネット上で購入まで完結するため、売上が発生するまでの全ての工程がインターネット上で完結します。
インターネット上で完結しないビジネスモデルの例
営業が商談する段階が必要なBtoB商材、脱毛サロン店舗ビジネスなど。
目標CPAの決め方|インターネット上で完結するリピート商材
目標CPAを算出する計算式
目標CPA = (平均顧客単価−平均原価) × 平均購入回数
目標CPAの算出例をご紹介します。
業界:化粧品の通販
コンバージョン地点:購入
化粧品通販はインターネット上で購入まで完結し、一度購入したユーザーがリピートで購入する可能性があるビジネスモデルのため、リピート購入も含めてCPAを考える必要があります。
計算方法例
平均顧客単価:10,000円
平均原価 :5,000円
平均購入回数:4回
計算方法
(10,000-5,000)×4=20,000円(粗利=損益分岐額)
商品を販売することで得られる粗利が20,000円のため、一つ商品を売るための広告費用(CPA)を20,000円以内に抑えることで、赤字にはならない計算になります。
ただ、20,000円広告費を使ってしまうと利益が残らないため、20,000円から20%を引いた16,000円を目標CPAとすることで、利益を残すことができる基準値となります。
利益を加味した目標CPAの計算方法
(10,000-5,000)×4×0.8=16,000円(利益も確保したCPA=目標CPA)
目標CPAの決め方|Webで完結しない商材(不動産販売、BtoB商材など)
目標CPAを算出する計算式
目標CPA=利益単価×成約率
目標CPAの算出例をご紹介します。
業界:不動産販売
コンバージョン地点:来店予約
不動産販売のビジネスモデルは、ホームページから来店予約したユーザーに対して店舗で営業担当が提案を行い成約が確定するモデルのため成約まで加味した目標CPAを考える必要があります。
計算方法例
利益単価:500万円 成約率 :1% ※コンバージョン(来店予約)から成約する確率
計算方法
500万×0.01=50,000円
50,000円以内で1組の来店予約を獲得できれば100組中1組が成約に繋がるため赤字にはならない計算となります。
ただし、CPA50,000円の場合、利益が残らないため、50,000円から10%を引いた45,000円を目標CPAとすることで、利益を残すことができる基準値となります。
利益を加味した目標CPAの計算方法
500万×1%×0.9=45,000円(利益も確保したCPA=目標CPA)
検索ボリュームの調べ方
特定のキーワードの検索ボリュームを調べるには、Google広告を出稿する管理画面から無料で利用できるキーワードプランナーを利用します。出稿予定のキーワードを入力すると赤枠のように検索ボリュームが表示されます。
青枠部分には関連するキーワードの候補を表示してくれるため、コンバージョンが見込めそうなキーワードの検索ボリュームの合計値を算出することで、見込みキーワードの想定検索ボリュームがわかります。
※あくまで想定のためざっくりとした指標と考えましょう。
また、既にGoogle広告で広告費を支払っている場合は上記画像のように実数が表示されますが、広告費用を支払っていないアカウントの場合100〜1,000や1,000〜1万などの幅のある数字が表示されます。
※参考:Ubersuggestというサイトからキーワードの調査が可能。上限数調査数あり。
想定クリック単価の調べ方
想定クリック単価を調べる場合も、キーワードプランナーを利用します。赤枠部分に対象のキーワードの想定クリック単価が表示されています。
低額帯と高額帯の2つ表示がありますが、エクセル・スプレッドシートに出力可能なため、平均値を算出すること可能です。
想定値の算出方法
検索ボリュームと想定クリック単価が分かったのであとは計算する段階です。
想定値の算出の仕方
表示回数 | 調べた検索ボリューム |
クリック数 | 表示回数×クリック率で算出 |
クリック率 | 仮の数字を使用(3%程) |
クリック単価 | 調べた想定クリック単価 |
費用 | クリック単価×クリック数で算出 |
CV数 | クリック数×CVRで算出 |
CVR | 仮の数字を使用(1%程) |
CPA | 費用÷CV数で算出 |
それぞれ入力するとリスティング広告の想定値の完成です。
補足:クリック率とCVRに関して
クリック率とCVR(コンバージョン率)は仮の数字を入れ算出します。
クリック率とCVRは、どちらも業界や出稿キーワード・広告文によって数字が変動しますが、今回はクリック率は3%CVRは1%ほどで算出しています。
一般的なクリック率は、商品名や会社名以外の一般ワードなら1〜6%程。またCVRは、商品力・サイト内のユーザービリティなどにより数値が変動します。
想定値が完成したら
想定値が完成したら、算出した目標CPAの範囲内に収まりそうか確認しましょう。
目標CPAの範囲内であれば、リスティング広告は費用対効果が合いそうな施策と判断できます。目標CPAの範囲外になってしまった方は、改善することで費用対効果を合わせることができる範囲なのか考えましょう。
リスティング広告の知見が少ない方が改善できるCPAの改善幅は、5%〜多くて10%程と考えましょう。※一般論であり参考程度の数値と捉えてください。
CPA5〜10%の減少で目標CPA内に収まる場合は、現実的に改善が見込めるためしっかりと運用を行うことで費用対効果が合う施策と考えられます。
また、広告代理店などのプロであればCPAを大幅に改善できるノウハウを持つ場合もあるため、一度広告代理店に相談すると良いと思います。
CPAの改善方法
CPA改善は「クリック単価を下げる」か「CVRを上げる」ことで改善が可能です。
クリック単価を下げる方法
品質スコアを上げる
品質スコアが決まる下記3つの要素の評価を高めることで品質スコアが上がる仕組みです。
推定クリック率
クリック率が高いと品質スコアが上昇する可能性があります。
改善手法例 ・広告文を改善 ・効果の薄いキーワードを停止 …etc
広告文の関連性
設定したキーワードと広告文の関連性が高いと品質スコアが上昇する可能性があります。
改善手法例 ・関連性の高い広告文に変更 …etc ※一般的に、設定したキーワードを広告文に追加すると広告文の関連性が上がると言われています。
ランディングページの利便性
ランディングページがキーワード・広告文との関連性があるか、またユーザーにとって使いやすいページかなど複数要素をもとに、利便性が高いと判断されると品質スコアが上昇する可能性があります。
改善手法例
・運営情報などの透明性を担保し、サイトの信頼性を高める
・使いやすいホームページにする
・ランディング ページの読み込み時間を短縮する …etc
入札単価を下げる
入札単価を下げることは、簡単に調整が可能です。一方、入札単価を下げることで表示回数が減少する可能性があり、表示回数の減少に伴い「クリック数・コンバージョン数」が減少する可能性もあるので慎重に調整しましょう。
CVRを上げる方法
ランディングページの改善
・キーワードや広告文と整合性の高いページにする
・ファーストビューで興味を引く設計にする
・競合優位線をわかりやすく記載する
質の高いユーザーの流入増加
質の高いユーザーが検索するキーワードから流入が取れているかを確認。
質の高いユーザーが検索するキーワードから流入が取れていない場合は予算配分の調整やキーワードの停止を検討
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コンバージョンが獲れない
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