コールトラッキング(電話効果測定)とは?概要やオススメツールを紹介
コールトラッキング(電話効果測定)とは、電話に関するデータを計測する仕組みのことです。
本記事ではコールトラッキングを導入する方法や、おすすめのコールトラッキングツールの紹介をしています。
「電話反響が、どの流入経路のユーザーか判別できず成果の正しい計測ができていない」
「オフラインのマーケ施策経由での電話反響を計測できていない」
「電話反響への対応精度をもっと高めたい」
というような課題を持った方は是非参考にしてください。
目次
コールトラッキングとは電話の効果を測定する技術のこと
コールトラッキング(Call Tracking)は、企業が電話の発信元や通話内容を追跡・分析するための技術です。主にマーケティングや営業活動において使用され、以下のような機能を備えていることが多いです。
発信元の追跡
流入経路となる広告やキャンペーン、オフライン集客施策等ごとに電話番号を割り振ります。それぞれの番号を追跡することで、どの施策が効果的かを判断できます。
通話録音
通話内容を録音し、データを蓄積することができます。内容を分析し改善施策を実施することで、顧客対応の品質を向上させることができます。
通話解析
録音された通話をテキスト化することができます。テキスト化された通話内容から、キーワード分析や感情分析を行うことで、顧客のニーズや顧客の心理状態を深く理解できます。
自動音声ガイダンス
電話対応を自動音声で実施することも可能です。お問い合わせ内容ごとに担当者が異なる場合など、自動音声で振り分けることで電話担当者の負担を軽減できます。
レポート作成
通話データを元に詳細なレポートを作成できます。自動でグラフも作成されるため、効果検証が進めやすいです。
コールトラッキングを導入するべき企業
コールトラッキングは以下のような企業は導入を検討するべきです。
①複数の集客経路を活用している
②お問い合わせ方法として電話を活用している
コールトラッキングを導入することで、集客経路ごとの成果分析を正確に実施でき、マーケティング施策を正しく評価できます。マーケティング予算の費用対効果を高めていくために、コールトラッキングは導入するべきです。
実際にコールトラッキングを活用している企業が多い業界を以下に紹介します。
・金融業界
・広告代理店
・Web・ソフトウェア開発
・士業
・人材採用・求人
・通信販売
・医療・美容業界
・冠婚葬祭
・学習塾・スクール
・不動産
・通信
・旅行
・飲食店
上記に当てはまる方は、コールトラッキングの導入を検討してみてください。
コールトラッキングのメリット
コールトラッキングにはさまざまなメリットがあります。主な利点は以下のようなものです。
マーケティング効果の測定
コールトラッキングを導入することで、マーケティング施策の効果を正しく測定できるようになります。
なぜならコールトラッキングでは、集客の経路別に電話の数や内容を把握できるためです。
例えば広告施策を実施している場合、コンバージョンを「電話ボタンのタップ数」に設定していると誤タップもあり、計測の精度が下がります。一方、コールトラッキングツールを入れれば誤タップを除いた正しい電話の数値を計測できます。
そのため、集客経路ごとに投資対効果の高い施策と低い施策を発見できます。
顧客対応の改善
コールトラッキングを導入することで、顧客対応の改善を効率よく進めることができます。
なぜならコールトラッキングでは、電話の経路や内容を分析することができるためです。
成約に繋がった顧客やクレームとなった顧客との通話内容を分析することで、スクリプトの改善を進めることができます。また、電話の経路別に顧客からの反応が良い対応の発見にも繋がります。
コールトラッキングでは電話対応の担当者によるメモや記憶とは異なり、正確なデータを分析することができることによって、効率のいい顧客対応の改善が可能になります。
コールトラッキングの方法
コールトラッキングを実施する方法は、大きく2つあります。
・コールトラッキングツールを活用する場合
・Google広告の機能を活用する場合
このうち、コールトラッキングツールの活用をオススメしています。
Google広告の機能のみでは、Web経由のみ計測が可能であり、その他の経路はトラッキングできません。加えて、誤タップもコンバージョンカウントするため正確な数値が計測できませんし、電話の内容も記録されません。
コールトラッキングツールを活用する場合
正確なデータ収集や分析を実施したい場合は、コールトラッキングツールの導入がオススメです。
コールトラッキングツールも複数あり、それぞれ機能が異なっているため、自社の課題や状況に合わせて選択することが大切です。
本記事にて、いくつかオススメのツールを紹介していますのでご参考ください。
Google広告の機能を活用する場合
Google広告の機能を活用する場合は、Google広告経由のコールトラッキングやサイト内に設置した電話番号リンクからの電話をトラッキングすることが可能です。
先述した通り、自動で経路を判別したり、電話の内容を蓄積することができません。無料で導入できるので、まずは予算をかけずに試してみたいという方向けになります。
設定方法については、本記事の後半で紹介をしています。ぜひ最後までご覧ください。
コールトラッキングの仕組み
コールトラッキングツールがどういった仕組みで計測をしているか、紹介します。
細かく説明すると、下記のような手順を踏んで計測されています。
①各施策ごとに、ツールによって計測用の電話番号を発行
②計測用の電話番号を、対応する施策ごとにWebサイトやオフライン媒体に記載
③顧客が計測用の電話番号を入力して問い合わせ
④ツールが受電に関するデータを収集
⑤ツールから、施策ごとに対応する担当者のもとへ電話転送
⑥通話が開始
コールトラッキングのオススメツール
本記事では、コールトラッキングのオススメツールを6つご紹介します。
Dalacon(https://delacon.co.jp/)
Delaconはオーストラリアに本社を持つDelacon社が販売するツールです。
オンライン経由のコールトラッキングに特に強く、GoogleAnalyticsやMAツールなど20種類以上もの外部ツールと連携もできます。
そのため、電話成果に紐づくオンライン行動の解析ができ、電話そのものの改善だけでなく、Webサイトの改善にも効果的なデータを抽出できます。
利用料金例
プラン内容 | 初期費用 | 利用料金 |
0120×2番号 | 0円 | 10,000円/月 + 通話料 |
0120×20番号 | 0円 | 90,000円/月+ 通話料 |
050×8番号 | 0円 | 16,000円/月 + 通話料 |
また、公式サイトで紹介されている導入業界は、電力・生命保険・リフォームです。いずれも消費者向けサービスでの事例でした。
サービス詳細はこちらの公式サイトから(https://delacon.co.jp/tracking/)
ADgainer(https://adgainer.co.jp/)
ADgainerはアメリカに本社を持つADgainer社が販売するツールです。
オンライン経由のコールトラッキングに特に強く、顧客が自社サイトへ訪問したときの検索キーワードと電話データを合わせて分析することが可能です。
また、どの街や地域からの電話が多いか地図上でリアルタイムに可視化する機能もあります。見込み客の商圏分析に活用できる便利な機能です。
利用料金例
プラン内容 | 初期費用 | 利用料金 |
050×5番号 | 0円 | 14,000円/月 + 通話料 |
050×20番号 | 0円 | 35,000円/月+ 通話料 |
050×50番号 | 0円 | 70,000円/月 + 通話料 |
サービス詳細はこちらの公式サイトから(https://adgainer.co.jp/)
コール・インテリジェンス(https://comm.rakuten.co.jp/houjin/ci/)
コール・インテリジェンスは楽天コミュニケーションズ株式会社が販売する国産サービスです。
広告施策との連携に特に強く、Google広告・Yahoo!広告経由で電話があった顧客情報を自動で連携できます。顧客がどのキーワードを検索して、どのLPを見て、何のデバイスを使用しているかなど、詳細にデータを連携することが可能です。
利用料金は、番号種別(050・0120など)や計測内容によって異なります。詳細は要お問い合わせです。
また、公式サイトで紹介されている導入業界は、不動産・美容・人材雇用といった消費者サービスが多いようです。
サービス詳細はこちらの公式サイトから(https://comm.rakuten.co.jp/houjin/ci/)
Call Data Bank(https://call.omnidatabank.jp/)
Call Data Bankは株式会社ログラフが販売する国産サービスです。
オンライン・オフラインどちらの計測にも対応可能で、コストの安さや使いやすさを訴求しています。
コストは安いですが、コールトラッキングの機能は十分備えています。
利用料金例
プラン内容 | 初期費用 | 利用料金 |
050×1500セッション | 0円 | 10,000円/月 + 通話料 |
050×2番号 | 0円 | 5,000円/月+ 通話料 |
0120×20番号 | 0円 | 87,000円/月 + 通話料 |
キーワードトラッキングのプランやオフライントラッキング・メディアトラッキングのプランなど、実施している施策に応じて料金プランが異なります。
また、公式サイトで紹介されている導入業界は、中古車販売・飲食チェーン・広告代理店でした。toB・toC問わず幅広い業界に導入されているようです。
サービス詳細はこちらの公式サイトから(https://call.omnidatabank.jp/)
Callノート(https://callnotes.jp/)
CallノートはTISインテックグループが販売する国産サービスです。
TISインテックグループのインフラを基盤としているため、月間1000万通話規模と国内最大級の通信が行われているそうです。他ツールと比較して、高い安定性と信頼性を強みとしています。
コールトラッキングの機能も十分備えているため、電話の総量が多い企業や信頼性の高いサービスを使いたい企業に導入されているようです。
利用料金詳細は要お問い合わせです。
また、公式サイトでは導入企業として、食べログ・一休.com・星野リゾート・アットホーム・Yahooジャパンと大手企業が紹介されていました。
サービス詳細はこちらの公式サイトから(https://callnotes.jp/)
コールトラッカー(https://www.calltracker.jp/)
コールトラッカーは株式会社コムスクエアが販売する国産サービスです。
利用番号が52万番号以上にのぼり、実績No.1をうたっています。
機能としては、基本的なコールトラッキングの機能に特化しています。担当者が電話中に他の顧客から受電があった場合に自動音声で待機してもらう機能や、別の担当者に転送する機能など、顧客体験を損なわない電話機能が豊富です。
利用料金例
プラン内容 | 初期費用 | 利用料金 |
050×100番号 | 0円 | 10,000円/月 + 通話料 |
0078×100番号 | 0円 | 20,000円/月+ 通話料 |
0120×3番号 | 0円 | 20,000円/月 + 通話料 |
また、公式サイトでは導入企業として、リクルート・カーセンサー・ローチケなど大規模な消費者サービスが名を連ねています。
サービス詳細はこちらの公式サイトから(https://www.calltracker.jp/)
参考:Google広告でコールトラッキングをする方法
ここからは、コールトラッキングツールを活用せず、Google広告の機能でコールトラッキングをする方法を紹介します。
方法は下記の2通りです。いずれの方法でも、電話の内容を録音したりデータ化したりすることはできませんので、ご注意ください。
・Google広告の専用転送電話番号で計測する
・電話番号表示オプションで計測する
それぞれ解説します。
Google広告の専用転送電話番号で計測する
Google広告の専用転送電話番号とは、Googleから提供される電話番号です。「0800」からはじまる電話番号で、この番号から転送されて電話が届くようになります。
Google広告の機能ですが、広告以外でもWebサイトに設置することもできます。
実装すると、この電話番号からかかる電話の件数とその経路が分かるようになります。
実装手順は以下の通りです。
①Google広告のメニューから、「目標」をクリックします
②コンバージョンの一覧ページから、「新しいコンバージョンアクション」をクリックします
③コンバージョンの種類を「電話件数」、発生元を「ウェブサイトに掲載した電話番号」を選択します
④詳細設定をします。ここでは自社の電話番号を記載します
⑤タグをサイトに埋め込みます
以上の手順で、設定した電話番号が自動でGoogle広告の専用転送電話番号へ変更されます。
電話番号表示オプションで計測する
電番号表示オプションは、Google広告のリスティングで利用できます。
スマートフォンからこの電話番号をタップすれば、すぐに電話がかかります。
この方法で計測できるのは、リスティング広告経由の電話番号表示オプションをタップした数のみになります。電話番号タップ後に、かける前にキャンセルができるため、実際の電話数とは異なる場合があるため注意が必要です。
実装手順は以下の通りです。
①Google広告のメニューから「目標」>「設定」<「通話コンバージョンアクション」をクリックし、プルダウンリストから「広告経由の通話数」を選択します。
②Google広告のメニューから「キャンペーン」>「アセット」>「電話」>「+ボタン」の順にクリックします
③使用している電話番号を記入します。ここで広告に電話番号を表示しておくスケジュールも設定しておきます
以上の手順で、設定完了です。
参考:GoogleAnalytics4でコールトラッキングをする方法
GA4のイベントでもコールトラッキングができます。ただし、この方法でも取得できる情報は、サイト上に設置した電話番号をタップした件数になります。
PCユーザーがサイトを見て電話をかけた件数はわかりません。また、電話がかかる前にキャンセルされた場合は、実際の電話件数とは異なる数字になります。
実装手順は以下の通りです。タグマネージャーを使用します。
①タグマネージャーのメニューから「トリガー」を選択し、「新規」をクリックします。
②トリガーのタイプを「リンクのみ」にします
③まずは「妥当性をチェック」にチェックを入れます。
「これらの条件がtrueの場合は~~」は「Page URL」が「サイトのドメイン」を含むよう設定します。
最後に、トリガーの条件を「一部のリンククリック」に指定して、
「Click URL」が「電話番号」を含むように設定します。
④続いて「タグ」の設定をします。
⑤「タグの設定」を「GA4イベント」で設定します。
⑥「測定ID」には普段使用しているGA4のIDを記入します。
「イベント名」はGA4のレポートに出てくるので、分かりやすい名前を記載します。
「イベントパラメータ」は「link_url」>「{{Click_URL}}」・「link_text」>「{{Link_Text}}」と設定してみてください。
⑦最後に、「トリガー」をクリックして、先ほど作成したトリガーを選択します。
工程が多かったですが、これにて設定完了です。
まとめ
コールトラッキングを導入することで、電話反響のデータ計測や分析が可能になります。電話反響をコンバージョンとして設定している場合は、各流入経路への評価や効果の最適化のためにも、コールトラッキングを活用して分析することが必須です。
自社の状況に応じて、今回紹介したツールを使用してコールトラッキングを実施するケースと、GA4のみでの計測を実施するケースとで判断してください。
当社Zokujin合同会社でも、コールトラッキングの分析や、電話成果を最大化するためのWebサイト改善や広告などの流入施策改善など幅広く実施しています。
まずは相談だけ、何からやっていいか分からないという状況でも問題ありませんので、お気軽にお問い合わせください。
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