動画広告の主要媒体は?目的別・SNS媒体の使い分けを解説
動画広告の出稿を考えているときに気になるのが「どの媒体を使うべきか」という問題ではないでしょうか。
近年では動画コンテンツの流行に伴って動画を配信できるSNSも多くなり、以前よりも選択肢が増えてきています。
重要なのは「何の目的で動画広告を出稿したいのか」ということ。
「動画広告ならここに出稿しておけば間違いなし」というものはなく、目的に合わせて媒体を選ぶことが成果を最大化する上で大切です。
今回は、動画広告の出稿を検討している方に向けて主要なSNS媒体の使い分けのコツについて解説していきます。
目次
動画広告の主要媒体はどんなものがある?
Web上で動画広告を配信できる主要媒体は以下の5つが代表的です。
・YouTube
・Facebook
・Instagram
・LINE
・Tiktok
どれも国内で広く利用されているSNSであり、動画コンテンツとの親和性が高く日々さまざまな動画が配信・視聴されています。
「動画配信プラットフォーム」と「フィード型プラットフォーム」の大きく2つに分けることができ、YouTubeとTiktokは動画配信プラットフォーム、FacebookとInstagramとLINEはフィード型プラットフォームです。
動画配信プラットフォームのユーザーは元々動画コンテンツを楽しむ目的でSNSを利用しています。
そのため動画の視聴に抵抗がなく見てもらいやすいですが「見たい動画があるのに時間が奪われている」と感じさせないように短くコンパクトに伝える必要があります。
フィード型プラットフォームのユーザーはタイムラインをたどっていろいろな投稿を見ていく中で動画広告を目にすることになります。
そのため他の投稿に埋もれて無視されてしまうことがないようにサムネイルや動画の最初の1秒で興味を惹く工夫が大切です。
テレビCMとWeb媒体の違い
Web広告が普及する前は、動画広告といえばテレビCMが主流でした。
テレビCMとWeb媒体の一番の違いは「ターゲティングの精度」です。
テレビCMはいわゆるマス広告に分類されるため、詳細なターゲティングはできませんがWeb媒体では実現できない圧倒的なリーチを誇ります。
テレビを見てさえいれば誰にでも広告を届けることができるのは現在でも大きな強みと言えます。
「テレビで放送されている広告なら信頼できる」という層も多く、企業イメージを高めたい場合にも有効です。
Web媒体はテレビCMと比べてリーチで劣る反面、インターネット上で収集される様々なユーザーデータを活用した精度の高いターゲティングが可能です。
年齢・性別といったユーザーの属性はもちろん、興味・関心や過去の行動履歴などあらゆるものをターゲティングに利用することができるため、広告に興味を持ってもらえる可能性が上がります。
広告枠を前もって買い切る必要があるテレビCMと異なり、常に反応を見ながら変更を加えられる運用性の高さから、中小企業や個人の広告主でも出稿がしやすいです。
広告配信によって得られた成果の計測が正確な点も強みと言えるでしょう。
動画広告を出稿する目的
動画広告を出稿する目的として代表的なのは「コンバージョン獲得」「認知度アップ」「ブランディング」の3つです。
順番に解説していきますので、動画広告の出稿を検討されている方は自分がどの目的に当てはまるのかを再確認してみてください。
商品の販売や申し込みのコンバージョン獲得
商品の販売や申し込みのコンバージョン獲得を目的とするなら、動画広告を見たユーザーに「買いたい」と思ってもらうことができれば成功と言えます。
この場合「AIDA」を意識して構成を作ることが重要です。
AIDAとは消費者の行動意識を表した4つの単語の頭文字で、意味は以下の通りです。
「Attention(商品を”認知”する)」
「Interest(商品に”興味”を持つ)」
「Desire(商品を”欲しい”と思う)」
「Action(実際に”行動”して購入する)」
商品を知らないユーザーにいきなり「買ってください!」と迫っても購入してもらえることはないでしょう。
まずは商品を知って興味を持ってから、欲しいと感じ始めたところで初めて「買ってください!」が効いてくるように、動画広告でも同じ流れが必要なのです。
商品のことを知らないユーザー目線に立って動画広告を制作してみましょう。
認知度アップ
認知度アップを目的とするなら動画広告を見たユーザーに「見たことある、知ってる」と思ってもらうことができれば成功と言えます。
短い時間で知ってもらうためにはユーザーの印象に残る工夫が重要です。
ビジュアル的にわかりやすい動画にしたり頭に残るキャッチコピーを使ったりすることが有効でしょう。
ここで注意すべきなのは「すべて伝えようとしない」ことです。
あくまでも認知度アップを目的とするのであれば同じ動画で商品を売り込むと伝えたいはずのメッセージがぼんやりしてしまい逆効果になります。
あれもこれもと詰め込みたくなる気持ちをぐっと我慢してメッセージを絞り込みましょう。
ブランディング
ブランディングを目的とするなら動画広告を見たユーザーに「この商品(企業)いいかも」と思ってもらうことができれば成功と言えます。
ブランディングとは商品や企業のイメージを高めるための活動ですから、その場で「買いたい」と思わせる必要はありません。
消費者の共感を獲得して長く愛される商品にするために「ストーリー」を伝えることが重要です。
例えば商品が生まれた背景であったり社長や担当者が商品に込めた思いであったりといった、普段あまり表に出てこないような情報を伝えることで企業や商品を身近で信頼できる存在と感じてもらえれば、価格や機能性よりも強力なアドバンテージを生むことができます。
動画広告であれば文字や画像よりも圧倒的に多くの情報を届けることができますから、自社の世界観にユーザーを引き込むことが大切です。
動画広告は目的に合わせて媒体を使い分ける
動画広告の成果を最大化するためには目的に合った媒体を選んで出稿することが大切です。
それぞれ適した媒体を見ていきましょう。
広く認知度をアップさせるならYouTube
認知度アップが目的ならYouTubeが適しています。
YouTubeは国内で利用されている最大級の動画配信プラットフォームであり、非常に幅広い年齢層が動画を視聴していることからあらゆる商材で活用することが可能です。
配信面の多くが動画再生の前や途中にあるので広告を見てもらえる可能性も高く、商品を知ってもらうなら最適と言えます。
15秒以内のインストリーム広告と6秒以内のバンパー広告に大別されますが、インストリーム広告も5秒でスキップされてしまうため5秒以内で訴求することが大切です。
多くを伝えることはできませんので、数秒間のわずかな時間で伝えるべきことをしっかりと選別して動画を制作するようにしましょう。
コンバージョン目的ならFacebook/Instagram
コンバージョン獲得が目的ならFacebookとInstagramが適しています。
この2つは運営元がMetaで共通しており、Metaが持つ膨大な情報を活用した非常に詳細で精度の高いターゲティングが可能です。
購買の見込みが高いユーザーを狙い撃ちできますから販売促進には最適です。
動画配信を目的としたプラットフォームではないため、動画広告を出稿する際はタイムラインでスクロールされる中で表示されることを考慮する必要があります。
他の投稿に埋もれてしまって再生すらされないことが少なくないものの、ユーザーの目に留まれば長めの動画でも最後まで見てもらうことができます。
まずはサムネイルや最初の1秒で興味を惹き、ユーザーを振り向かせた上でじっくりとストーリーを立てて伝えるようにしましょう。
他SNSは利用していない層や幅広い年齢層にもリーチを狙うならLINE
他のSNSでは届かない幅広い層にリーチを狙うならLINEが適しています。
LINEは国内9,500万人という圧倒的な利用者数を誇り、10代から60代まで広く普及しています。
(引用:LINE Business Guide)
他のSNSを利用していなくてもLINEだけはコミュニケーションツールとして利用していたり、普段スマホをあまり使わない高齢層でも家族との連絡のためにLINEだけはインストールしていたりする人が多くいるため、こうした層に広告を届けられるのはLINEならではの強みと言えます。
LINE NEWSやLINEマンガ、LINEチラシなどLINEが展開する様々なサービスでも配信面があるのでLINEのユーザーであれば何度も目にする機会があり、認知度アップとブランディングの両方で効果が見込めます。
ただし配信面を指定することができないためどこに配信されても効果が出るように短い秒数で伝えられる動画を制作しましょう。
動画を見せるだけでなく拡散を狙うにはTiktok
動画広告を配信するだけでなくユーザー間での拡散を狙うならTiktokが適しています。
TiktokはYouTubeと同じく動画配信プラットフォームですが、単に動画を投稿するだけでなくそれを視聴したユーザーが積極的に参加・拡散していく特徴があります。
ハッシュタグチャレンジと呼ばれる企画を企業が実施することでそのハッシュタグをつけた動画を大量に投稿してもらうことができ、ユーザーそれぞれが再生数を獲得するためにより良い動画を作ろうとするため、おもしろい企画ができれば非常に高い拡散性を見込むことができます。
Tiktokのユーザーは動画コンテンツが好きな若者が多いので、広告自体をひとつのコンテンツとして楽しんでもらえるような作りを目指すようにしましょう。
テレビCMとWebを連動させる施策のコツ
テレビCMとWeb媒体を連動させて同時に配信する施策も有効です。
テレビだけしか見ない層とWebだけしか見ない層の両方を補うことができるのはもちろん、どちらも利用する層に特に効果的なアプローチができます。
テレビCMとWebを連動させる施策ではフェーズを前期・後期の2つに分けて、前期には認知度アップ、後期には販売促進を中心に行うことで購買ファネルの浅い部分から深い部分まで広くカバーすることを狙います。
まず、前期にはテレビCMとWeb媒体の両方でなるべく同じ動画を配信します。
ここでは多くを伝えることはせず、短い時間で多くの人々の印象に残ることを目指しましょう。
テレビCMとWeb媒体で同じ動画を配信することで「この動画、前にも見たな」という印象を残すことができます。
複数の媒体で重ねて接触することでシナジーが生まれ、単独の媒体では実現できない高い効果を発揮することが調査により示されています。
(引用:カンター・ジャパン)
媒体に合わせて動画にアレンジを加えることは有効ですが、それぞれに全く違う動画を流してしまうと認知が得られず、クロスメディアの強みが活かせなくなってしまうので注意しましょう。
そして後期にはWeb媒体専用の動画を配信します。
ここで流す動画は前期で使った動画の続編でもいいですし、前期で使った動画のロングバージョンでもいいでしょう。
「見たことある」という認知から「続きが気になる」という興味に繋げることが重要です。
前期に大きく広げた認知を商品の興味や購買意欲へと育て、Webサイトへ誘導することを目指します。
この動画をWeb媒体専用で配信するのは、テレビCMでは流せない長時間の動画でもWeb媒体ならば配信が可能だからです。
またWeb媒体であれば動画を見たユーザーがスムーズにWebサイトに移ることができますから、興味を持ってくれたユーザーを逃さずクロージングすることもできます。
テレビとWebの両方の特性を活かしつつファネルの上から下までを広くカバーできるように広告配信を設計しましょう。
複数の媒体で配信することで得られる効果
商品の販売促進を狙いつつ、まだ商品を知らない層からの認知を獲得したい場合など複数の目的がある場合には、複数の媒体を組み合わせることも有効です。
カスタマージャーニーを明確にした上でそれぞれのフェーズに合わせて媒体を使い分けることでより多くのユーザーをターゲットとすることができます。
カバーする範囲が広がればユーザーの購買意欲を高めることにも繋がりますし、複数のSNSを利用しているユーザーの接触回数を増やす効果もあります。
予算が多めに必要になることと配信設計が難しいことがボトルネックになりますが、これらさえクリアできれば積極的に行いたい施策です。
まとめ
動画広告の成果を最大化するための媒体の使い分けについて解説してきました。
テレビとWebという対比はもちろん、同じWeb媒体の中でもSNSによって用途に大きな違いがあることがわかります。
目的に合わせて最適な媒体を選ぶことが効果を上げる近道ですが、動画広告の配信に慣れてきたら複数の媒体を組み合わせて利用することにもチャレンジしてみましょう。
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