【Google広告】オークション分析とは?広告効果を最大化する活用方法
Web広告の効果を最大化するためには、競合の動きを知ることが不可欠です。
特に、検索広告は競合が出している広告の内容や、入札価格の影響を大きく受けるため、自社が出している広告だけを見ていても、効果を上げることはできません。
Google広告には、検索広告で競合になっている他社の動きを分析し、自社の広告の改善に役立てられる機能として「オークション分析」というものが備わっています。
今回は、この「オークション分析」について解説していきます。
概要や分析画面の見方、具体的にどのように活用すべきかまで、一挙にご説明していきますので、オークション分析をまだ活用できていないという広告主の方は、ぜひご覧ください。
目次
Google広告のオークション分析とは
Google広告のオークション分析とは、自社で出稿している検索広告の、競合の動きを分析するためのツールです。
Google広告に最初から備わっている機能ですので、検索広告を出稿しているアカウントをお持ちであれば、誰でも無料で使うことができます。
同じキーワードで出稿している競合が、ドメインごとに自動で表示されるため、非常に簡単に分析を行うことが可能です。
オークション分析を確認する方法
オークション分析を確認するには、まずGoogle広告の管理画面を開きます。
オークション分析を見たいキャンペーン・広告グループ・キーワードを選択した状態で、左側のメニューバーから「分析情報とレポート」をクリックして展開します。
すると、上から2番目に「オークション分析」という項目が出てきますので、こちらをクリックしてください。
「オークション分析」をクリックすると、以下のような画面が表示されます。
これがオークション分析の画面です。
一番左の列が、同じキーワードで出稿している広告主のドメインです。
「自分」とは文字通り自社のことで、加えて競合のドメイン名が表示されています。
右側には6つの指標が並んでいますが、これらはオークション分析に特有の指標ですので、指標の見方は次項で解説します。
オークション分析に表示される指標
インプレッションシェア
インプレッションシェアとは、「出稿しているキーワードで検索された回数のうち、実際に広告が表示された割合」のことを指します。
なぜこの指標が重要なのかと言いますと、検索広告は、出稿しているキーワードでユーザーが検索したときに、必ず広告が表示されるわけではありません。
例えば入札価格で競合に負けていたり、広告の品質が低かったりといった要因で、広告が表示されないケースがあるのです。
インプレッションシェアが60%と表示されていたら、残りの40%は、広告を表示するチャンスがあったにも関わらず、何らかの理由で表示できなかったということです。
このように、表示されないケースというのは「機会損失」になってしまいますので、インプレッションシェアは100%に近づけるのが理想です。
もしも、競合と比べて自社のインプレッションシェアが大きく下回っているということがあれば、それだけ機会損失が発生しているということになってしまいます。
入札価格を上げたり、広告文を改善したりして、インプレッションシェアの数値をなるべく高くするように努めましょう。
重複率
重複率とは、「あるキーワードでユーザーが検索したときに、自社と競合の広告が同時に表示された割合」のことを指します。
例えば、自社が中古自動車の買い取りをしていて、「中古車 下取り」というキーワードで自社の広告が10回表示されたとします。
同じキーワードで検索されたとき、競合であるA社の広告は10回中3回、B社の広告は10回中5回表示されました。
このとき、自社と競合A社の重複率は、3÷10×100=30%となります。
同様に、自社と競合B社の重複率は、5÷10×100=50%です。
重複率が高い競合は、それだけ自社の広告と並んで広告が表示される回数が多いことに繋がりますので、ユーザーに比較される回数も増えるということになります。
A社とB社ならばB社の方が重複率が高いので、自社の広告はB社と比較されることが多いというわけです。
この場合、広告の改善を行うためにはB社をベンチマークとすべきでしょう。
並んで表示されたときに、B社の広告よりも自社の広告をクリックしたくなるように意識してみてください。
上位掲載率
上位掲載率とは、「自社の広告と競合の広告が同時に表示されたときに、競合の広告が上に表示された割合」のことを指します。
「自社が上」ではなく、「競合が上」であることに注意が必要です。
つまり、この数値が低ければ低いほど、自社の広告が上に表示されているということになりますので、低い方が望ましいということになります。
この数値が高い競合がいるとしたら、その競合には広告の表示順で負けていることが多いということを表します。
一般に、ユーザーは上から順番に広告を見ていきますから、広告の効果を高めるためには、可能な限り広告は競合よりも上に表示したいところです。表示順で負けている競合がいることがわかれば、その競合に勝てるように対策を講じなければなりません。
予算に余裕があれば入札を強めるのも有効ですし、そうでなければキーワードを見直してその競合との戦いを避けるというのもひとつの手です。
ページ上部表示率
ページ上部表示率とは、「広告が表示された回数のうち、検索結果の上部に表示された割合」のことを指します。
検索広告は、オーガニック検索(自然検索)の結果とは区別された枠に表示されますが、その枠はオーガニック検索の上部と下部に用意されています。
このうち、オーガニック検索の上部に表示された割合が、ページ上部表示率です。
自らGoogleで検索を行うときをイメージしてもらえば、ページ下部に表示された検索広告を見ることは非常に少ないことがわかるかと思います。
そのため、ただ検索広告を表示させるだけでなく、ページ上部に表示させることは重要なのです。
ページ上部表示率が下がると広告のクリック率は大きく下がりますので、なるべく高く維持するようにしましょう。
ページ最上部表示率
ページ最上部表示率とは、「広告が表示された回数のうち、検索結果の最上部に表示された割合」のことを指します。
ページ上部表示率と似ていますが、ページ上部というのは最大4枠用意されていますので、4位までに表示されていればページ上部表示率にカウントされるのに対して、最上部は1枠しかありません。
ページ最上部に表示される広告は真っ先にクリックされる可能性が高く、大きな効果を上げることができます。
もしも、今までページ最上部に表示できていたのに突然クリックされなくなったというようなことがあれば、競合にページ最上部表示率で負けていないか確認することが大切です。
広告費を掛けていればいるほど、ページ最上部表示率が下がることのインパクトは大きくなります。
最上部に表示できなくなると、ブランドイメージが下がることにも繋がりかねませんので、ブランドを大事にしている場合も特に注意が必要です。
優位表示シェア
優位表示シェアとは、「自社の広告が表示された回数のうち、競合の広告よりも上に表示されたか、自社の広告のみが表示された割合」を指します。
上位掲載率の逆にも似ていますが、「自社の広告のみが表示された割合」というのも含まれることに注意が必要です。
競合の上位掲載率が低ければ低いほど望ましいのに対して、優位表示シェアは自社にとって有利な数値なので、高ければ高いほど望ましい数値です。
オークション分析の活用方法
オークション分析は、単に競合の動きをチェックするだけでなく、自社の広告を改善するために必要なヒントがたくさん詰まっているレポートです。
具体的な活用方法の例をご紹介しますので、必ず役立てるようにしましょう。
競合と自社の位置関係を知る
オークション分析の最も基本的な使い方は、競合と自社の位置関係を知ることです。
自社にとって競合となっているドメインはどこなのか、どの競合が強くて脅威になっているのか、自社はどの競合に勝てているのか、といった情報をまとめて知ることができます。
特に、重複率の数値を見て、どの競合をベンチマークにするのかを決めておくことは大切です。
重複率が高い競合は、商材も似通っている可能性が高いので、いかにユーザーに自社の商材の価値を知ってもらうかの勝負になります。
つまり、広告で優位性を確保して、ユーザーにたくさんクリックしてもらう必要があるのです。
ベンチマークとしている競合の各指標に大きな動きがあった場合、自社の顧客が奪われてしまう可能性もありますので、競合の動きには常に気を配っておきましょう。
競合がいつどんな動きをしているのかを追跡する
オークション分析のレポートは、期間を指定してデータを見ることができます。
強力なライバル関係にある競合がいる場合は、現在のデータだけでなく、過去のデータをさかのぼって、今までの動きを追跡することも有効です。
継続的に各指標の数値を上げてきている場合は、検索広告に力を入れてリソースを増やしていることが予想できますし、もしそうであれば今後さらに大きな予算を投じてくる可能性も高くなってきます。
競合が出稿を強めてきた場合にどう対応するかをあらかじめ決めておけば、そのときになって運用者が慌ててしまってかえって成果を悪くしてしまうようなことを防げるはずです。
あるいは、ある時から突然出稿が強まっている競合があれば、新しい商品を発売していたり、これから商品のローンチを行う準備をしていたりするかもしれません。
こういった情報があれば、広告運用だけでなく、全社的な経営戦略を定めるのに活用することも可能です。
自社の広告に起きた影響の原因を探る
競合の動きは、自社の広告効果に大きな影響を与えることがあります。
日々の運用改善業務の中で、突然成果が悪くなってしまうということは珍しいことではありませんが、原因まで突き止めるのはなかなか難しいことがあります。
効果がないと思って配信停止した広告文が実は有効だったかもしれませんし、入札価格の調整をしたのが裏目に出た可能性もあります。
運用者が加えた操作が原因で成果が悪くなってしまった可能性もありますが、オークション分析を確認すれば、自社ではなく競合の動きが原因で成果が悪くなっていたというパターンも調べることができます。
例えば、インプレッションシェアを見たときに自社の数値だけ競合よりも低くなっていたら、それは自社の運用が原因の可能性が高くなります。
しかし、ある競合が急に上位掲載率を上げてきていた場合は、その競合の動きによって自社の広告が表示されにくくなっていることが原因である可能性が高いです。
このように、自社の広告に何らかの影響が起きた場合に、それが「外部要因」なのか「内部要因」なのかを切り分けることができるのがオークション分析の強みです。
影響の原因がわからないと、やみくもに施策を打っても効果が出にくいですので、まずは落ち着いて原因を探るようにしましょう。
広告プレビューを併用して競合に勝つための改善策を練る
オークション分析とは別ですが、Google広告には、広告プレビューという機能があります。
広告プレビューを使うには、管理画面の上部にある「ツールと設定」から、「広告プレビューと診断」をクリックします。
広告プレビュー機能では、特定のキーワードを入力することで、自社の広告を含めて、ユーザーの環境で実際にどのように広告が表示されているかを見ることができます。
自社の広告が正常に表示されているかをチェックするのが主な用途ですが、競合の広告文を調査するときにも有用です。
オークション分析で重複率が高い競合がいれば、広告プレビューを使ってその競合が出している広告文を調査してみましょう。
その競合がどんな広告文を出しているか、どのようなアピールをしているのかを調べることで、自社の広告文の改善に役立てることができます。
自社の広告に足りていないものがあれば、積極的に取り入れていきましょう。
まとめ
今回は、Google広告のオークション分析について、概要とその活用方法を詳しく解説しました。
オークション分析は、一見目立たないところにあり、指標の意味を知らないと内容を理解するのが少し難しいため、なかなか活用できていないという広告主も多い機能です。
しかし、今回ご紹介したように、非常に多くの活用方法があるレポートですので、これを活かさない手はありません。
Google広告で検索広告を出稿している方は、ぜひこの機会にオークション分析の使い方を理解して、広告効果の改善に役立ててみてください。
運用型広告のコンバージョン獲得・増加なら
すべてZokujinにお任せください。
こんなお悩みがあればご相談ください!
-
コンバージョンが獲れない
-
コンバージョンが増えない
-
Web広告を始めたいけどどこにお願いしよう