【最新】Google広告、4種類のアトリビューションモデルが廃止!変更点の紹介と設定方法を解説

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Google広告のアトリビューションモデルが「ラストクリック」「データドリブン」のみに仕様変更!変更点の紹介とアトリビューションの設定方法を解説

2023年4月、Google広告でアトリビューションモデルの仕様変更が発表されました。

 

現在Google広告では6種類のアトリビューションモデルが採用されているのですが、今回の変更で既存の6種類のアトリビューションモデルから、4種類のアトリビューションモデルが廃止にになり、「ラストクリック」と「データドリブン」の2種類のみの提供に今後変更されます。

 

本記事では、Google広告のアトリビューションモデルの主な変更点と、廃止予定のアトリビューションモデルを使用している場合の影響、今後アトリビューションを設定する方法などについて解説しています。

 

アトリビューションモデルのアップデート情報を理解し、今後の広告運用の参考にしていただけますと幸いです。

 

参考資料:アトリビューション モデル「ファースト クリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」のサポートは終了します

 

4種類のアトリビューションモデルが廃止予定

コンバージョンに至るまでの各タッチポイント(接点)で、どのように貢献度を割り当てるのかを決定する方法に「アトリビューション’」という考え方があります。

 

今回廃止が予定されているアトリビューションモデルは下記4つです。

 

・ファースト クリック
・線形

・減衰
・接点ベース

 

いずれもルールベースのアトリビューションモデルのため、事前に決定されたルールのもと広告配信でのコンバージョンの貢献度が割り当てられます。

 

例えば、ファーストクリックでは、コンバージョンに至るまでのいくつかある接点のうち、最初にクリック(ファーストクリック)された広告とキーワードだけにコンバージョンの貢献度が割り当てられます。

しかしながら、このようなルールベースのアトリビューションモデルでは、現在の複雑化したユーザーの検索行動に適応できず、柔軟性に欠けるというデメリットがありました。

 

このような背景から、事前にコンバージョンの貢献度を決定するルールベースのアトリビューションモデルは廃止され、より現代のユーザーの検索行動にあった「ラストクリック」と「データドリブン」の2種類のみの提供に変更されたのです。

データドリブン アトリビューションがデフォルトに

今回の変更で、Google広告でのアトリビューションモデルのメインは「データドリブン」に決定されました。

 

”データドリブン アトリビューション モデルでは Google の AI を使用することで、各タッチポイントがコンバージョンに与える影響を把握します。また、自動入札と組み合わせてパフォーマンスを高めることができます”

 

Google広告ヘルプより抜粋

 

データドリブンがデフォルトですが、希望されない方は「ラストクリック」の選択が可能です。ラストクリックとは、コンバージョンに至るまで複数回タッチポイントがあった場合に、最後にクリックされた広告とそれに対応するキーワードだけに貢献度が割り当てられるという仕組みです。

移行スケジュール

4つのアトリビューションモデルが廃止されるとお伝えしましたが、いつまでに完全に廃止されるのでしょうか。ここではアトリビューションモデルの移行スケジュールについて解説します。

 

もし現在、廃止予定のアトリビューションモデルをメインにご使用の場合は、スケジュールに余裕を持って変更していただくのがおすすめです。

2023 年 6 月以降

2023 年 6 月以降に新しくアトリビューションを設定する場合は、「ラストクリック」と「データドリブン」の2種類のみの提供になります。

 

「ファースト クリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」は、新規コンバージョンアクションで選択することができなくなります。

 

すでに廃止予定の4種類のアトリビューションモデルを使用しているコンバージョンアクションについては、9月までは使用が可能です。

2023 年 9 月以降

2023 年 9 月以降、「ファースト クリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」を設定しているコンバージョンアクションは、「データドリブン」に変更されます。「データドリブン」がご希望ではない場合は、「ラストクリック」へ変更も可能です。

 

なお、この時点で、概要ページや、アトリビューションタブにあるモデル比較レポートなどの、Google広告レポートからも削除されると発表されています。

データドリブン アトリビューションのメリット

今までは「ラストクリック」がデフォルトのアトリビューションモデルでした。今回の変更で、データドリブンアトリビューションがデフォルトに設定されるとはいえ、「ラストクリック」以外のアトリビューションモデルは正直よくわからないという方も多いでしょう。

 

ここでは、データドリブンアトリビューションのメリットについて解説します。

 

データドリブンアトリビューションの大きな特徴は、Google広告アカウントのコンバージョンデータを使用することです。他のアトリビューションモデルでは、事前に定義されたルールに沿って貢献度が割り当てられます。(例:ファーストクリックアトリビューションモデルでは、コンバージョンに至るクリックのうち、最初のクリックに貢献度が割り当てられる。)

 

コンバージョンデータを使用することで、複雑なコンバージョン経路におけるより詳細な貢献度が計算されて割り当てられるという点がメリットです。

データドリブン アトリビューションの注意点

より詳細な貢献度を計算できるデータドリブンアトリビューションですが、使用前にご注意いただきたい点が2点あります。

 

1.コンバージョンアクションが設定済である
2.コンバージョンの種類によっては、一定のコンバージョン数を満たす必要がある

1.コンバージョンアクションが設定済である

データドリブン アトリビューションはコンバージョンをもとに貢献度を計算するため、有効なコンバージョンアクションが設定されている必要があります。

 

コンバージョントラッキングで設定できるユーザー行動の例は下記をご覧ください。

 

①【商品購入】【申し込み】

→ユーザーがウェブサイトで購入や申し込みなどを行う

Google広告データドリブン アトリビューションの注意点

②【通話コンバージョン】

→ユーザーが広告から電話で問い合わせ(モバイルサイトの電話番号ボタンクリックも含む)

Google広告データドリブン アトリビューションの注意点

③【アプリのインストール&アプリ内行動】

→Android または iOS アプリをインストールした際と、アプリ内で申込や購入などを行った場合

Google広告データドリブン アトリビューションの注意点

④【オフライン】

→広告をクリックした後に、実店舗で商品購入をした場合や、オンラインで申し込みを行い、その後実店舗で契約した場合など

Google広告データドリブン アトリビューションの注意点

上記のような種類のコンバージョンアクションがあり、それぞれアトリビューションを設定したいコンバージョンアクションが有効である必要があります。

2.コンバージョンの種類によっては、一定のコンバージョン数を満たす必要がある

コンバージョンアクションが下記要件を満たしているか確認しましょう。

 

・コンバージョン数: 30日以内に300回以上
・インタラクション数:3,000 回以上

 

データドリブンアトリビューションを利用中に、過去30日間で水準に満たない場合は、アラートが表示されます。

 

データドリブンアトリビューション(DDA)の適格性ステータス欄に【現在対象外】と表示されている場合は、水準を満たしていないと判断できます。

Google広告データドリブン アトリビューションの注意点

上記アラートが表示されたら、コンバージョンアクションを見直すか、ラストクリックに切り替えるかご検討ください。アラートから30日経過してもデータが蓄積されていない場合、該当のコンバージョンアクションでは貢献度の計算が正しく行えないため、ラストクリックアトリビューションモデルに切り替わります。

データドリブン アトリビューションの設定方法

ご希望のコンバージョンアクションに、データドリブンアトリビューションを設定する方法は、下記のとおりです。

 

1.Google広告アカウントにログインします。【ツールと設定】をクリックし、測定の欄にある【コンバージョン】を選択します。

データドリブン アトリビューションの設定方法

2.コンバージョン一覧が表示されます。アトリビューションを設定したいコンバージョンアクション名をクリックすると、該当のコンバージョンの設定ができる画面に移動します。

データドリブン アトリビューションの設定方法

コンバージョンの設定画面で、【設定を編集】をクリックします。

データドリブン アトリビューションの設定方法

3.【アトリビューション モデル】の欄で、下向き矢印をクリックして展開します。プルダウンメニューから、【データドリブン】を選択し、【保存】→【完了】を押します。

データドリブン アトリビューションの設定方法

以上の手順で、データドリブンアトリビューションモデルの設定が可能です。

データドリブン アトリビューションへの切替方法

現在ルールベースのアトリビューションを使用していて、データドリブンアトリビューションに切り替える方法を解説します。

 

先ほど、「データドリブン アトリビューションの設定方法」でお伝えした方法でも切替が可能ですが、切替設定が可能な画面が用意されているため、そちらをお伝えいたします。使用しやすい方でご利用いただければ問題ないです。

 

1.Google広告アカウントにログインします。【ツールと設定】をクリックし、測定の欄にある【アトリビューション】を選択します。

データドリブン アトリビューションへの切替方法

2.左側の項目から【DDAに切り替え】をクリックします。

(※DDAとは、データドリブンアトリビューションのことを意味します。)

データドリブン アトリビューションの設定方法

​​3.現在のアトリビューションモデルが一覧で表示されます。データドリブン以外のアトリビューションモデルが設定されているコンバージョンアクション名をクリックします。

データドリブン アトリビューションの設定方法
4.【アトリビューション モデル】の欄で、下向き矢印をクリックして展開します。プルダウンメニューから、【データドリブン】を選択し、【保存】→【完了】を押します。

データドリブン アトリビューションの設定方法

以上が、アトリビューションを切り替える方法です。廃止予定のアトリビューションの切替えを検討されている方は、上記手順でお試しください。

まとめ

今回はアトリビューションモデルのアップデート情報についてお伝えしました。

 

データドリブンアトリビューションはGoogle広告で推奨されているアトリビューションモデルです。今後デフォルトで設定されるため、事前に概要やメリット、注意点を本記事でお読みいただくことで、少しでもご理解いただけたならうれしいです。

 

移行スケジュールが間近に迫ってきているため、今まで使用していなかった方もぜひこの機会に早めの切り替えをご検討ください。

 

しかしながら、切り替えにあたって不安点や疑問も出てくるでしょう。細かい不安や疑問を解消してから変更したい場合は、無料相談で回答いたします。

 

お気軽に無料相談をご活用くださいませ。

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norihisa kimura
この記事を書いたのは
kimura norihisa

デジタルマーケティング

Web広告代理店(東証二部)にて数十社以上のコンサルティングを経験。現在は上場企業を含む企業のマーケティングのコンサルティング業務を担当。マーケティング上流から広告運用などの実務部分まで得意とする。