【Google広告】拡張クリック単価とは?設定方法や自動入札との違いを解説!
今回はGoogle広告の入札戦略の一つである拡張クリック単価について解説します。
「拡張クリック単価がどんな入札戦略かわからない」
「拡張クリック単価と自動入札の違いは何?」
このような疑問をお持ちではありませんか。
本記事では、拡張クリック単価の特徴や、その他の自動入札戦略との違いを説明しています。拡張クリック単価を使用した方がいい場合やメリット・デメリットについても解説しているので、特徴を理解してぜひ広告運用にお役立てください!
目次
Google広告の拡張クリック単価とは?
拡張クリック単価とは、Google広告が提供する自動入札機能の一つです。英語では【Enhanced Cost Per Click】と表記します。略して【eCPC】と呼ぶので覚えておきましょう。
他の自動入札機能と似ている部分と異なる部分があるため、事前にしっかりと仕組みを理解することが重要です。
拡張クリック単価はコンバージョン数が向上するように働く
拡張クリック単価はGoogleの機械学習を用いて、コンバージョンを増やすように動きます。
あらかじめGoogle広告でコンバージョン設定を済ませておくと、コンバージョンの実績がアカウントに蓄積されます。このコンバージョン実績を分析して、コンバージョンにつながると判断された広告オークションで、上限クリック単価が引き上がるという仕組みです。
成果が見込めそうな場合は上限クリック単価が拡張する
”拡張クリック単価は、広告主様のウェブサイトでユーザーが商品を購入したり、コンバージョンを達成したりする可能性が高い(または低い)と判断した場合、手動で設定した入札単価を自動的に調整します。”
Google広告ヘルプより抜粋
つまり、拡張クリック単価はオークション時に下記のように働きます。
・コンバージョンに至る可能性が高い場合→上限クリック単価が引き上がる
・コンバージョンに至る可能性が低い場合→上限クリック単価が引き下がる
コンバージョンに至る可能性が低い場合には、上限クリック単価を下げて入札に参加しないように動くので、無駄なコストがかからないというメリットがあります。
拡張クリック単価とその他のスマート自動入札どっちが良いの?
拡張クリック単価もその他の自動入札も、コンバージョン数とコンバージョン値が向上するように働く入札戦略なので、どちらを利用すればいいか迷う方も多いでしょう。
ここからは、拡張クリック単価と自動入札のどちらを選択する方が良いか、いくつかの条件を紹介して案内していきます。
拡張クリック単価がいい場合
入札単価をある程度コントロールしたいのであれば、拡張クリック単価がおすすめです。
拡張クリック単価は、手動入札の機能もあわせ持つ入札戦略なので、上限クリック単価の設定が必要です。設定した上限クリック単価を部分的に自動化してくれます。
例えば、下記のような条件では拡張クリック単価を選択すると良いです。
・予算が少ない
・キーワードごとの入札調整をしたい
・クリック単価に一定の制約がある
また、拡張クリック単価では、平均クリック単価が上限クリック単価を超えないように動くので、コストを維持しつつコンバージョンを増やしたい方にはピッタリです。
その他のスマート自動入札がいい場合
スマート自動入札を選択した方が良い場合をみていきましょう。
①運用工数を確保できない場合
まず、スマート自動入札では、各キャンペーンで設定した予算目標と、目標コンバージョン単価、コンバージョン数の最大化、広告費用対効果に基づき、入札が完全に自動化されます。入札単価の調整も、すべて自動で行われる点が拡張クリック単価と大きく異なります。
入札単価の調整作業は、日々の運用業務でも負担がかかる工程です。運用担当者の負担を減らしたい場合は、拡張クリック単価ではなくその他の自動入札を選択することで、日々の入札単価調整業務にかける時間や運用コストを削減することができます。
②ある程度の広告費があり、コンバージョンデータが早めに貯まる場合
スマート自動入札は、過去のコンバージョンデータを機械学習に使用します。
”掲載結果を正確に評価するには、1 か月以上の長い期間に 30 回以上のコンバージョン(目標広告費用対効果の場合は 50 回以上)を獲得していることが推奨されます。”
Google広告ヘルプより抜粋
早い段階でコンバージョンが十分獲得できる場合は学習の精度が上がるので、スマート自動入札が効果を発揮しやすいです。
また、コンバージョンを早めに貯めるためにはある程度の広告費も必要なことから、初期にまとまった広告費を用意できる広告アカウントの方がスマート自動入札には向いています。
③達成したい具体的なコンバージョン目標がある場合
拡張クリック単価はコンバージョンにつながる可能性が高い(低い)場合に入札単価の調整を行うことは可能ですが、【目標とする具体的なコンバージョン単価】の設定はできません。
一方、スマート自動入札では、【広告費用対効果】【コンバージョン単価】などの目標を達成するために入札を自動調整します。
”拡張クリック単価では手動で設定した上限クリック単価に調整を加えるのに対して、目標コンバージョン単価の場合は設定した目標のコンバージョン単価を達成できるように入札単価が自動的に生成される”
Google広告ヘルプより抜粋
Google広告ヘルプにも記載があるように、スマート自動入札はコンバージョン目標を達成するのに適した入札戦略です。コンバージョン単価や広告費用対効果を目標とし、それを達成することが優先(入札単価の維持が最優先ではない)の場合は、拡張クリック単価よりもその他のスマート自動入札を選択する方が良いでしょう。
Google広告で拡張クリック単価を設定する際の注意点
拡張クリック単価を設定したけど、思うように機能しなかった、という事態を避けるためにも、事前に拡張クリック単価の使用上の注意点を確認しておくことが大事です。
導入前にある程度のコンバージョン数が必要
”検索キャンペーン、ショッピング キャンペーン、ホテル キャンペーンで拡張クリック単価(eCPC)を使用するには、コンバージョン トラッキングを設定する必要があります。ディスプレイ キャンペーンの場合はコンバージョン トラッキングなしでも拡張クリック単価を使用できますが、コンバージョンの情報を使うことで広告の効果を測定しやすくなります。”
Google広告ヘルプより抜粋
拡張クリック単価では、過去のコンバージョンデータに基づき自動的に入札単価が調整されます。コンバージョンデータがなければ機械学習が進まないので、拡張クリックのメリットを発揮できません。Google広告アカウントにコンバージョンが蓄積されていないと、拡張クリック単価がうまく機能しないので注意してください。
新しいGoogle広告アカウントで広告運用を始めたばかりの場合は、アカウントにコンバージョン実績が蓄積されていません。このタイミングで拡張クリック単価を設定しても精度が弱く、うまく入札単価調整が行われない場合があります。
そのためコンバージョンが増えるまでは拡張クリック単価を使わず手動入札で運用し、ある程度コンバージョンデータが溜まってきてから拡張クリック単価に切り替えることをご検討ください。
上限クリック単価が低すぎると配信自体が進まない可能性がある
拡張クリック単価では、平均クリック単価が上限クリック単価内に収まるように働きます。
上限クリック単価自体が低い場合は、コンバージョンが見込める広告オークション時に、単価をかなり上げる必要があります。この場合、多くのオークションに参加してしまうとすぐに平均クリック単価を超えてしまう可能性が見込まれるため、あまり多くのオークションに参加しないような動きとなります。
広告オークションの参加抑制がかかるため、拡張クリック単価を使用していても思ったほど成果があげられないということもあるのです。上限クリック単価はいつでも変更できるので、最初のうちは余裕を持った金額ではじめてみるのがおすすめです。
Google広告の拡張クリック単価の設定手順
Google広告アカウントで拡張クリック単価を設定する方法をお伝えします。
新しいキャンペーンに拡張クリック単価を適用する場合
Google広告アカウントにログインし、左側のメニューから【キャンペーン】をクリックし、【+新しいキャンペーンを作成】を選択します。
新しいキャンペーンの目標を選択する画面です。
ここでは【目標を設定せずにキャンペーンを作成する】を選択して、【続行】をクリックします。
キャンペーンタイプを選択します。ここでは【ディスプレイ】キャンペーンを選択しました。
コンバージョン目標が表示されるので、【続行】をクリックします。
ここで単価設定の項目となります。
・重視している要素は何ですか?の欄は、【コンバージョン】
・コンバージョンの獲得戦略は?の欄は、【入札単価を手動で設定】
・この広告グループの拡張クリック単価を入力してくださいの部分には、ご希望の入札単価を入力します。
これで、ディスプレイキャンペーンに拡張クリック単価が適用されました。
【次へ】をクリックします。
あとは、広告の設定やターゲットの設定の項目です。
ターゲットや広告はあとからでも設定ができるので、ここでは【次へ】を選択して、先へ進みます。
最後の確認画面です。単価設定が【拡張クリック単価】になっていることを確認して、【キャンペーンを公開】をクリックします。
これで無事拡張クリック単価のディスプレイキャンペーンが作成されました。
※実際には広告が作成されていませんので、後からキャンペーンを編集する必要があります。
すでにあるキャンペーンの入札戦略を拡張クリック単価に変えたい場合
ここでは、コンバージョン数の最大化で設定されているディスプレイキャンペーンを拡張クリック単価入札戦略に変更する方法を紹介します。
まずは、左側のメニューから【キャンペーン】をクリックしてください。
変更したいキャンペーンの入札戦略タイプ欄【コンバージョン数の最大化】をクリックします。
画面上部にある【詳細】ボタンをクリックします。
右上の【設定で編集】をクリックして、編集画面を展開します。
単価設定の項目がコンバージョン数の最大化となっているので、クリックします。
【入札戦略を変更】をクリックすると入札戦略の変更画面へ遷移します。
・重視している要素は何ですか?の欄は、【コンバージョン】
・コンバージョンの獲得戦略は?の欄は、【入札単価を手動で設定】
拡張クリック単価入札戦略が適用されるので【保存】をクリックします。
まとめ
拡張クリック単価はコストを維持しながらコンバージョンを拡大してくれる大変優れた入札戦略機能です。
ただし、コンバージョン実績に基づき機械学習が進むため、アカウントにコンバージョンが蓄積されていないと効果を発揮しなかったり、上限クリック単価が低すぎると平均クリック単価をすぐに超えるため配信抑制がかかったりと、利用する際に検討する必要がある点もお伝えしました。
拡張クリック単価はうまく使いこなせばコンバージョン増加に効果を発揮する入札戦略です。拡張クリック単価の仕組みをしっかり理解し、メリット・デメリットを把握した上で、広告運用にご活用ください。
もし今度、入札戦略機能で迷ったり、設定に不安が残ったりすることがあれば、 無料で個別相談会も行っておりますのでお気軽にご相談ください。
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